ゴマで便秘対策

体内で健康を保つためのポイントとなる腸内環境。
デトックスといわれる体内に溜まった老廃物や毒素を外に出す作業にも、腸内環境を整えることは欠かせません。
しかし便秘などによって腸内環境が荒れてしまうと、健康や美容の大敵になります。

健康食品として名高いセサミンですが、セサミンはゴマに多く含まれることが知られています。
このゴマと便秘の関係を、早速見ていきましょう。

便秘とは

便秘とは腸内において、本来ならば体外に排泄されるはずの便が体内に滞っている状態を指します。
便秘に悩む人は約800万人いて、男性よりも女性が多い傾向にあります。
統計によると女性の約半数が悩んでいる便秘ですが、理由としては冷えや筋肉量の少なさが挙げられます。
便秘状態が続くと体内の老廃物が腐敗することにより、有毒なガスが発生します。
この有毒なガスの一部は腸壁から体内に吸収され、全身を巡ることで頭痛や肌荒れ、肩こりなど様々な病気の原因となります。
筋力の低下から起こる弛緩性便秘は原因として最も多く、一般的に便秘というとこのタイプがほとんどです。
この弛緩性便秘には4つ原因があります。
・内臓の下垂
・ダイエット
・腹筋など大腸の動きに関係する筋力の低下
・腸の水分不足
弛緩性便秘は慢性化しやすく、食生活からアプローチしていく解消方法には水分補給や乳酸菌、食物繊維の摂取があります。

ゴマに含まれる便秘解消に効く栄養素

ゴマはセサミンの抗酸化作用などのイメージがありますが、実は便秘解消にも効果的です。

(1)食物繊維
ゴマには食物繊維の中で、不溶性食物繊維が含まれています。
食物繊維の1日の摂取目安量は男性で25g、女性で20gです。
食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と、溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。

水溶性食物繊維は海藻やコンニャクに多く含まれ、粘性が高いことが特長です。
糖質の吸収を緩やかにしたり、老廃物を排出する効果があります。

不溶性食物繊維はイモ類やキノコに多く、保水性が高いことが特長です。
体内で水を吸収し膨らむことにより、腸を刺激しぜん動運動を活発にします。
この両者はバランスよくとることが大事で、水溶性と不溶性のバランスは1:2が理想です。

ごまに含まれる不溶性食物繊維は、便を押し出すぜん動運動を改善します。
上述の弛緩性便秘は腸のぜん動運動が様々な理由により低下することが原因なので、ごまは便秘対策にぴったりの成分です。

(2)脂質
また食物繊維のほかにも、ゴマには便秘に効果的な脂質が含まれています。
ダイエット中は便秘になりやすいことで知られていますが、原因としては水分不足の外にも脂質の不足が考えられます。

食事から取る脂質には脂肪酸が含まれており、これが大腸を刺激することで便通を促すからです。

また、脂質は摂りすぎると肥満の原因になりますが、適度に摂れば、腸内で潤滑油として機能し、硬くなった便が腸内を通りやすくしてくれます。
ゴマは1粒の半分以上が脂質なので、脂質不足で便秘の方には有効な食材です。

セサミンも便秘をサポートしてくれる

ゴマに含まれる抗酸化成分セサミンも、便通改善をサポートします。
腸内には悪玉菌、善玉菌、優勢の方につく日和見菌が1:2:7の割合で存在します。
腸に便が溜まると悪玉菌が増えるため、大量の毒素が発生します。
この毒素を無毒化するために活性酸素が発生しますが、あまりにも毒素が多いと活性酸素の量も過剰になり、健康な細胞にダメージを与えていきます。
活性酸素の害によって、腸のぜん動運動が更に鈍くなり、悪循環が始まります。
しかしセサミンを取ることで活性酸素を抑えることができ、間接的に便通をよくする効果があります。

ゴマを取ることで食物繊維や脂質など、便秘に多角的にアプローチすることができます。
慢性的な便秘に悩む方は、ぜひともゴマのパワーを取り入れてみましょう。

ただし便秘には他にも種類があり、中にはごまが効かないタイプも存在します。
便秘に悩む方は自分のタイプを見極め、対処していくことが大切です。
便秘は百害あって一利なしです。
一日も早く腸内環境をスッキリとさせたいですね。
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