ゴマに含まれるセサミンの量

セサミンはゴマから取れる天然由来の抗酸化成分です。
肝臓に直接作用するという特長があり、植物性の抗酸化成分の中で貴重な存在です。
このセサミンが体にいいと聞いて、ゴマを意識的に摂取するようになった方も多いですよね。
しかしゴマの中にセサミンが、どれくらい含まれているかご存知ですか。
健康に役立てるため、ゴマのセサミンの含有量をチェックしていきましょう。

ゴマに含まれるセサミンの量

ゴマはセサミンという健康成分が発見される前から、世界中でその健康効果が実感されてきました。
しかしセサミンが発見されたのは1900年代後半なので、ごく最近のことです。
ゴマというとセサミンの名が出てくるくらい有名な成分ですが、実は含有量はそれほど多くありません。
セサミンはゴマリグナンと呼ばれる抗酸化成分の仲間ですが、ゴマリグナン自体の含有量はゴマ1粒の1%ほどです。
ゴマリグナンの中でセサミンは1番多く含まれており、その半分ほどを占めています。
つまりセサミンはゴマ1粒から見ると0.5%前後しか含まれていない貴重な成分なのです。

・ゴマの種類によるセサミン量の変動
ゴマには3つの品種があります。
黒ゴマ、白ゴマ、茶ゴマ(金ゴマとも)ですが、セサミンは脂溶性の抗酸化成分のため脂質が多く含まれているほど含有量も多い傾向にあります。
この3種類の中で脂質が1番多い種類は茶ゴマで次に白ゴマ、黒ゴマと続きます。
脂質が多い分、茶ゴマが1番セサミンを含むことになりますが、極端に変わるわけではありません。
ただし黒ゴマにはタンニンというポリフェノールが黒い殻に含まれているため、抗酸化力は強くなります。

・セサミン以外のゴマリグナン
セサミン以外にもゴマリグナンの仲間にはセサミノールやセサモール、セサモリンなど全部で8種類が発見されています。
この中で抗酸化作用を発揮するのは6種類だけですが、全てが肝臓に効果があるわけではありません。
サラダ油のような色をした焙煎していないゴマ油に多く含まれるセサミノールは、肝臓ではなく腸で吸収されやすい性質があります。
またゴマを焙煎することで増えるセサモールは、前述のセサミノールより抗酸化作用が強いことが特長です。
ゴマリグナンと一口に言っても、それぞれ性質が異なるのです。

近年、日本ではゴマの品種改良が進められています。
ゴマは生育時の環境条件によって、セサミンなどの抗酸化成分の量が変動するのが一般的です。
しかし新たに開発された「ごまぞう」などは他の品種と比べてセサミンの含有量が2.3倍と高いことや、環境条件に含有量が左右されないという特長があります。
まだ市場には出回っていませんが、セサミンが多く入った品種が日本の食卓に登場するのもそう遠くはないかもしれませんね。
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