知っておきたいセサミンの原料とその産地について

野菜や果物を手に取って選ぶ際に値段同様、産地を気にしながら買う方は多いですよね。
しかし普段口にする健康食品はどうでしょうか。
健康食品というと成分や効果の方ばかりを気にしてしまいますが、原料やその産地で選んだことはありますか。
意外に知らないセサミンの原料や産地について、見ていきましょう。

(1)セサミンの原料
商品名にも使われているセサミンは、ゴマを原料にした健康成分です。
セサミンはゴマに含まれる抗酸化物質ゴマリグナンの仲間で、ゴマに最も多く含まれるゴマリグナンです。
セサミン以外にもセサミノールやセサモール、セサモリンなどのゴマリグナンがありますが、量が微量なためゴマの健康成分というとセサミンが中心になります。

(2)セサミンの原料になるゴマの種類
ゴマの種類は金ゴマ、白ゴマ、黒ゴマ、茶ゴマと見た目の色によって4つに分かれます。
しかしゴマの種類によってセサミンの含有量が変わることはなく、ほとんどが同じ量を含んでいます。
日本では茶ゴマはあまり知られておらず、黒ゴマや白ゴマが中心です。
健康食品のセサミンばかりがイメージとして先行しているので、ついゴマの成分であることを忘れてしまいがちですよね。
しかしサプリメント以外にも食事からゴマを取ることで、セサミンを摂取できるのです。

(3)ゴマは輸入が中心
ゴマは日本の食卓になじみ深い食材です。
昔からある食材は米のように国産が多いと勘違いしてしまいがちですが、ゴマの自給率はとても低く99.9%とほとんどが輸入に頼っている状況です。
日本では沖縄や九州で栽培されていますが生産量は200t前後で、国内消費量に比べると0.1%以下のため、市販品で国産のゴマを目にする機会はほとんどありません。
このことから、セサミンのサプリメントの原料であるゴマも外国産がほとんどです。

(4)ゴマの栽培地
元々、ゴマはアフリカの熱帯地域にあるサバンナが原産です。
ここでは現在でも、ゴマの野生の品種を確認することができます。
しかし栽培していたという点では、紀元前3500年ほど前のインドが起源とされています。
温度と水分が適していれば栽培が比較的容易なことや、乾燥に強いことから現在では様々な国で栽培されています。
世界の生産地のトップ3は2017年でミャンマー、インド、中国です。
生産地は大きく3つに分けられ1つはアフリカ、もう1つは中国やインドなどのアジア諸国、最後に南米から中南米にかけてです。
食品ゴマとしてはアジア諸国で栽培されるゴマがトップクラスの品質を誇ります。
アフリカなどは、ゴマ油の生産に使われる搾油用が中心です。
南米は食品向けの栽培が中心になります。

(5)種類による原産地
日本で利用される金ゴマ、白ごま、黒ゴマはどこから輸入されるのでしょうか。
種類による主な原産地は以下の通りです。

《黒ゴマ》
中国、東南アジア、インド、ベトナム、ミャンマーなど
《白ごま》
アフリカ、インド、中国、ミャンマー、東南アジアなど
《金ゴマ》
トルコ、エジプト、イラン、イラク、地中海沿岸の地域など

(6)ゴマの流通経路
海外の農産物は栽培地が遠いことや、国によって認可されている農薬などの種類や使用量が異なることから、食の安全性が問題視されてきました。
この問題に対処するためトレーサビリティーと呼ばれる、原産地から消費者までの経路をたどるシステムが存在します。
ゴマの栽培方法は原始的で農薬や肥料がなくとも、ある程度収穫できる植物です。
しかしゴマはトレーサビリティーが機能しにくいというデメリットもあります。
各国で栽培されたゴマは仲買を経て、一度ヨーロッパを中心とする輸出業者に集められます。
その後、ゴミなどの細かい異物を取り除くクリーニング作業が行われ、各国の商社経由で輸入されていきます。

(7)サプリメントに使われるゴマの原産地を知るためには
スーパーなどで食材としてゴマを購入する際は原産地がわかりますが、サプリメントでは記載されていない状態が普通です。
もし気になる方は、直接販売者に使用しているゴマの原産地を電話で確認されるとよいでしょう。
ネットでもある程度は調べられますが、サプリメントの種類によって原産地に大きな開きがあります。
野菜などで外国産のものは残留農薬などがニュースになったこともあり、海外が原産と聞くと心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし日本に入ってくる輸入農産物は厳しい品質チェックを受けており、サプリメントにされる際に各自のメーカー基準で更に審査を受けます。
このため海外が原産であるという点に関して、ゴマは心配の必要がないと言えます。

自分の健康は自分で守るというセルフケアの観点から、原産地を気にするのはとても重要なことです。
サプリメントは長期服用で効果が得られるため、信頼できると思った業者から購入することがポイントです。
Column関連コラム一覧
トップに戻る