胃腸で分解されないセサミンのすごさ

抗酸化作用を持つセサミン。
他の抗酸化成分と違った特徴があるのをご存知ですか?
それは胃腸で消化吸収されずに、肝臓で効果を発揮するというもの。
このセサミンの特徴にはどのようなメリットがあるのか、セサミンの吸収のされ方などを詳しく見ていきましょう。

栄養素はどこで消化・吸収されるかがポイント

普段、私たちが食べたものは口から食道を通り、胃へと運ばれていきます。
その後、腸へと運ばれて消化・吸収されて、肝臓や全身の血管に運ばれていきます。
消化とは食べたものが吸収されやすい形態に分解されることを指します。
胃は食べた物の殺菌と消化が目的で、働きとしては

・摂取した食べ物を一時的に蓄える
・消化の最初のステップで、胃の収縮運動と胃液により食べ物を粥のような状態にする
・胃の収縮運動でドロドロになったものを、十二指腸へ送り出す

があります。
胃酸は殺菌を目的とする塩酸と胃壁を守る粘液、タンパク質の消化酵素の元であるペプシノーゲンから出来ています。
胃酸はタンパク質を溶かすため、粘液がないと胃に穴をあけるほど強力なものです。
そのため胃で消化されると、胃酸の影響を受けるので成分が変化します。

栄養素はどこで吸収されるのかが重要です。
よく乳酸菌などで、腸まで届くことを謳ったサプリメントがありますよね。
これは胃で消化されてしまうと、腸で乳酸菌として効果を発揮できないからです。

セサミンは門脈から吸収される

冒頭で述べたように、セサミンは胃腸ではなく、肝臓で吸収されることが特徴です。
強力な胃酸が分泌される胃でも消化されなかったセサミンは、腸でも吸収されずに門脈と呼ばれる血管から肝臓に入っていきます。

肝臓には肝門と呼ばれる出入り口があります。
肝門には主に、門脈と肝動脈の2種類の血管が通っています。
肝臓に流れ込む血液の約7割は門脈からで、残りの3割は肝動脈からです。
この一つである門脈には、腸や膵臓などの器官から来た栄養分の高い血液が肝臓に流れ込んでいます。
肝動脈は肝臓に酸素を運ぶ働きがあるので、門脈からセサミンが運ばれるのはこうした理由からです。

門脈を通り、直接肝臓に働きかけるセサミンは、ここで抗酸化作用を発揮します。
他の抗酸化物質は、胃腸で吸収されるものがほとんどです。
どこで吸収されるかや成分によって、体に効く場所は異なりますが、セサミンは数ある抗酸化物質の中でも肝臓まで届く数少ない種類です。

体内の活性酸素の多くは肝臓で発生します。
そのため、肝臓まで届くセサミンで効率的に活性酸素の量をコントロールしていくことは、アンチエイジングや健康への近道と言えますね。
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