セサミンとゴマリグナンの違いとは

体によいことから健康食品の定番となったセサミン。
セサミンとともに、よく聞く言葉の一つにゴマリグナンがあります。
ゴマリグナンとセサミンの違いを詳しく見ていきましょう。

ゴマリグナン

リグナンとは植物の種子や茎、根に含まれる成分で、食物繊維の一種です。
植物中の含有量は少ないものの、ゴマには多く含まれています。
その中でゴマリグナンとはゴマに含まれるリグナンで、高い抗酸化力を持ちます。
抗酸化力から脂質の酸化を防ぐ働きがあり、ごま油が酸化しにくいのはゴマリグナンのお陰です。
またゴマリグナンはフィトエストロゲンの仲間で、体内で女性ホルモンであるエストロゲンと似たような働きをします。
フィトとは植物を指し、大豆イソフラボンと同様に女性のホルモンバランスを整えてくれるため、更年期障害やPMS(生理前症候群)の症状緩和に有効です。

ゴマのリグナンには、セサミン以外にもセサモリン、セサモール、セサミノールがあります。

・セサモリン
セサモリンはセサミンと同じく、ゴマ製品全般に入っている抗酸化物質です。
セサミンと同様に活性酸素を除去する力があります。

・セサモール
セサモールはごまの焙煎過程でセサモールから変化する成分です。
そのため、市販されている茶褐色のごま油の中に含まれています。

・セサミノール
セサミノールはごま油を作る過程で、多く発生する成分です。
ごまサラダ油と呼ばれる種類の白く透き通ったごま油に多く含まれます。
ごま油が酸化しにくいのは、この成分が酸化を防いでいるからです。

セサミン

ゴマリグナンに含まれているものにセサミンやセサミノール、セサモリンなどがあります。
つまりセサミンは、ゴマリグナンの一種ということです。
ゴマに含まれる数種のゴマリグナンの中でも、セサミンが1番多く含まれており、セサミンはゴマリグナンの中のアンチエイジング効果が認められている主要な抗酸化物質の一つと言えます。

セサミンはゴマに多く含まれるイメージがありますよね。
しかし100g中のゴマに対してゴマリグナンは876㎎含まれていますが、その中でセサミンは490㎎です。
資料によって違いはあるものの、セサミンの含有量はゴマの0.5~1%前後とごく微量です。

セサミンには

・肝機能の改善及び二日酔いの予防
・美肌効果
・抗酸化作用
・血中コレステロール値の改善
・過酸化脂質の抑制
・血管の拡張作用
など、体に嬉しい効果がたくさんあります。

抗酸化成分を含むセサミンなどのポリフェノールは植物に多く存在し、その数は5000種類以上あるとされます。
その中でセサミンは胃や血液などで吸収されず、腸から胆管を通り肝臓で効果を発揮することが特徴です。
肝臓は、代表的なものだけで血液の浄化や栄養素の合成・代謝、解毒など、約500種類以上もの機能を担っています。
このことから血液も大量に流れ込み、体内の活性酸素の約8割は肝臓で発生します。
過剰な活性酸素は体内の細胞を酸化させ、老化やガンを引き起こすことで知られています。
そのため、肝臓で発生する活性酸素を抑えることが、全身の活性酸素を減らすことに繋がります。
セサミンはこの活性酸素の発生源である肝臓で抗酸化作用を発揮することで、様々な健康を効果をもたらしてくれるのです。
セサミンは、ゴマやごま油を取れば食事から摂取することが可能です。
ただし含有量や消化吸収率が低いことから、ゴマリグナンの中で抗酸化力の高いセサミンをサプリメントにしたものが販売されています。
食事から取りたい場合はそのままより、すりごまの方がゴマリグナンを吸収しやすいので、おすすめです。
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