セサミンの精神安定効果について

セサミンは二日酔い対策として知名度をあげた成分ですが、精神安定にも効果を発揮することをご存知ですか?
なぜセサミンが精神の安定にいいのか、詳しく解説します。

アンモニアが精神に及ぼす悪影響

匂いが強いことや尿への関連から知られているアンモニアですが、神経に毒性があることがわかっています。
体内でアンモニアは主に腸や腎臓で作られますが有毒なため、尿素回路(オルニチンサイクル)によって無毒化されます。
この尿素回路が存在するのが、肝臓にある肝細胞です。
ただし肝臓の働きが弱っていると、尿素回路が上手く機能せずにアンモニアが無毒化されません。
高アンモニア血症といわれるアンモニアの血中濃度が高い状態になると神経伝達を阻害したり、神経細胞のエネルギーの産生を低くさせ、脳浮腫ができるまでになります。
肝臓の機能が衰え代謝物が体内に溜まることで神経に必要な物質が行き渡らなくなり、意識や運動機能に障害をきたす肝性脳症を発症します。
この肝性脳症から、うつ状態などの精神不安定が引き起こされます。
つまりアンモニアが神経伝達を阻害することで、結果的にうつ症状など精神的な悪影響が起こります。

セサミンが精神安定にいい理由

アンモニアなどの有害物質が肝臓で無毒化される代謝が行われることで、精神は安定するようになります。
このためには、肝臓を正常に機能させる必要があります。
肝機能を改善させる抗酸化物質セサミンが、精神安定にいいのはこのためです。

セサミンは強力な抗酸化作用で、肝臓で発生する活性酸素の除去に役立ちます。
活性酸素は増えすぎてしまうと肝臓の脂質を酸化させ、過酸化脂質になることで脂肪肝の原因になります。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、状態が悪化しても自覚症状が出にくい臓器です。
症状に気づいた段階では病気が進行しているケースが多く、普段からのケアが必要です。
人間には肝臓を含めた体内の活性酸素を除去してくれる、SODと呼ばれる酵素が存在します。
SODは加齢とともに産生が減少し、40歳代で急激に量が減り始めます。
そのため、肝機能を衰えさせないためにも、セサミンなどの肝臓で働く抗酸化物質でSODの減少をサポートする必要があります。
肝臓は再生能力が高いため、壊死した細胞を元通りに修復する働きがあります。
しかし肝臓にとってよくない生活習慣を続けることで慢性肝炎になり、再生能力も衰えてきます。
こうなってしまうとアンモニアなどの毒素が体内に残留し、神経回路の伝達が上手くいかなくなります。
肝臓の健康を守ることは尿素回路の機能を安定化させ、肉体だけではなく精神的な健康を維持することに繋がります。

またセサミンには植物性エストロゲンとしての作用もあります。
更年期の症状としてうつ状態がありますが、これは体内で閉経前後に女性ホルモンのエストロゲンが低下することが原因です。
エストロゲンには精神を安定化させ、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を促し、衝動や依存を食い止めます。
更年期はエストロゲンが急激に低下するため、精神的に不安定になりがちですが、セサミンや大豆イソフラボンなどの植物性エストロゲンを補うことで症状が緩和されます。

セサミンは薬と違い、継続することで効果を実感できます。
様々なサプリメントも販売されているため、肝臓にいい習慣に少しずつ取り組んでいきたいですね。
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