セサミンとグルコサミンの関係とは

セサミンとグルコサミンはどちらも違う役割を持ちながら、ともに健康増進に相補的な作用が望める成分です。
必ずセサミンとグルコサミンをセットで取らなければいけないわけではありませんが、互いに効果を高めてくれるのでおすすめです。
それぞれが働きや、どのような補完的効果があるのか詳しく見ていきましょう。

セサミンの健康効果

セサミンはゴマに含まれるポリフェノールの一種です。
肝臓まで届く高い抗酸化作用を持ち、アンチエイジングだけではなく、健康に様々な効果が期待できる成分です。
特に肝機能の改善に伴う、アルコールの分解促進には研究で効果が証明されています。

ほかにも血管障害、高血圧の予防にも効果があります。
ある実験では血圧が高めの方が毎日60㎎のセサミンを摂取したところ、血圧が下がったことが報告されています。
セサミンは肝臓に届くと〝生体内代謝"といって、体に良い成分に変化をします。
この生体内代謝によって作られる成分に活性酸素を抑制する働きがあり、動脈硬化の予防に繋がります。
またセサミンには血管を拡張する作用があるため、抗酸化作用と相乗効果で高血圧の予防になります。

グルコサミンの健康効果

一方、グルコサミンはアミノ酸(グルタミン)とブドウ糖(グルコース)が結合した、天然のアミノ酸の一種です。
グルコサミンは食品では植物性のものとして、山芋などのネバネバした部分にあるムコ多糖類が知られています。
また、海老やカニなどの甲羅を形成しているキチンにも多く含まれています。
グルコサミンは人間の爪や皮膚、軟骨に存在する成分です。
この成分が健康にいいと注目されるようになったのは、軟骨に関する効果が大きいでしょう。
グルコサミンには細胞と細胞をつなぐ結合組織の役割があり、軟骨の再生を促進する働きがあります。
軟骨はプロテオグリカンと呼ばれる、ヒアルロン酸とアグリカンが放射状に広がる組織からなります。
このプロテオグリカンは水分を保持する働きがあり、軟骨に弾力を与えてくれる組織です。
プロテオグリカンが失われてしまうと関節はスムーズに動かなくなり、痛みを伴うようになっていきます。
グルコサミンには、このプロテオグリカンを再生を促す働きがあるのです。
そのため変形関節症や関節炎に悩む人にとって、おすすめの健康成分となっています。

セサミンとグルコサミンの補完的な関係

セサミンは体のサビつきといった老化を防ぐ予防的な効果、グルコサミンは体を修復するといったメンテナンス様の効果がある成分です。
それぞれ加齢に伴い必要となってくる成分ではあるので、サプリメントなどでは一緒に配合されているものもあります。

働きかける場所もセサミンは肝臓や血管が中心、グルコサミンは関節や皮膚組織が中心というように分かれています。
年齢とともにお酒を嗜まれる方であれば肝機能の低下、高齢の方であれば関節の痛みなどが心配になっていきます。
食事から両方取れれば理想ですが、特にグルコサミンは海老などの殻を食べただけでは吸収できません。
殻を形成するキチンに塩酸を加えて分解しないとグルコサミンにはならないので、効率的な摂取はサプリメントがいいでしょう。

ただし、注意したいのが高血圧や高脂血症を患っている方の場合です。
グルコサミンを使用することにより、すでに高めの血圧やコレステロール値などに悪影響を与えるケースがあります。
もしグルコサミンの服用を検討している場合は、事前に医師に相談してみましょう。

セサミンには動脈硬化や高血圧の予防などの働きがあるので、心配な方は一緒に取ることで補完的な作用があります。
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