セサミンと女性ホルモンの関係

女性が心身ともに安定して、女性らしくあるために女性ホルモンは欠かせない存在です。
肝臓やガンの予防などに効果的なセサミンは、実は女性ホルモンの働きをサポートする成分です。
女性ホルモンとどのような関係があるか、詳しく見ていきましょう。

女性ホルモンとは

女性ホルモンは卵巣から分泌される2種類のホルモンを指します。
この2種類にはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、それぞれ役割が異なります。

《エストロゲン》
・丸みのあるボディ―ラインなど女性らしい体を作る
・自律神経や脳の働きを整える
・骨が形成されるときに作用し、骨密度を上げる
・基礎体温を下げたり、血管収縮を抑制したりする
この他にも肌や髪を美しく保つ作用もあります。

《プロゲステロン》
黄体ホルモンは特に月経と妊娠に深く関わっています。
・乳腺を発達させる
・基礎体温を上げる
・子宮内膜を受精卵が着床しやすい厚みに変える
などの働きがあります。
妊娠が成立しない時は、この黄体ホルモンが減少し月経が始まります。
PMS(月経前症候群)や生理前後の肌荒れも、このプロゲステロンが関わっています。

女性ホルモンはバランスが大事

この2つの女性ホルモンですが、ただ分泌されていればいいというものではありません。
エストロゲンとプロゲステロンの力関係が大事で、ホルモンバランスの乱れというとこの両者の分泌バランスが崩れたことを指します。
これらのバランスはストレス社会と呼ばれる現代では乱れやすくなっており、食生活の乱れや睡眠時間の不足などで、片方または両方の分泌が不足することで起こります。
ちょっとした不調もホルモンバランスの乱れで起こることが多く、ホルモンは心身の機能を調節する要と言えます。
ホルモンバランスが崩れると妊娠しづらくなるだけではなく、月経が不定期になってしまったり、イライラや落ち込みやすくなったりするなど精神的にも影響してきます。
しかし現在あるホルモンバランスを崩している要因を取り除くのは、簡単なことではありません。
このために食事からホルモンバランスを調節してくれる成分を取ることが、非常に重要になってきます。
 

植物性エストロゲンであるセサミンの働き

生活環境だけではなく、45歳を超えた辺りから女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少していきます。
そして50歳前後で女性は閉経を迎え、エストロゲンの分泌は急激に減ります。
このために更年期障害が起こってきますが、植物性エストロゲンには体内でエストロゲンと似たように働く作用があります。
植物性エストロゲンは日本人に身近な食材に存在しており、よく知られているものとして大豆に入っている大豆イソフラボンがあります。
健康食品として人気のセサミンも、この植物性エストロゲンの一種です。
セサミンが植物性エストロゲンとして体内で働くことで、二つの効果があります。

・エストロゲンの代わりとして働く
なぜ植物性エストロゲンであるセサミンがエストロゲンの代わりとして作用するのかは、構造が似ていることから説明できます。
エスロゲンが作用するためにはレセプターである女性ホルモン受容体と組み合わさる必要がありますが、セサミンはエストロゲンと構造が近いため、この受容体と結合することが出来ます。
エストロゲンの分泌不足が続くと受容体に空きが出てしまいますが、セサミンを摂取することで埋めることが出来ます。
受容体のすべてが結合していることで、ホルモン分泌の指令を出す脳が勘違いを起こし、本来のエストロゲン不足に気付きません。
十分にエストロゲンがあると思い込んだまま脳が機能するので、エストロゲン不足からくる諸症状が起こらなくなります。

・エストロゲンの作用を調節する
植物性エストロゲンであるセサミンや大豆イソフラボンを摂取することで、逆にホルモンバランスが乱れないか心配になる方もいますよね。
しかし植物性エストロゲンには、本来のエストロゲンのバランスを保つ働きがあります。
血中のエストロゲンの濃度が高い場合は、作用を調節する働きをしてくれる調節弁の役割があります。
つまりセサミンはエストロゲンが足りないと不足分を埋めあわせる方向で働き、過剰になっているとエストロゲンを抑えバランスをとる働きがあるのです。
いくらバランスを取る作用に優れているからと言って、セサミンも取りすぎには注意しましょう。
過剰に摂取することで、エストロゲンの働きを抑える効果が強くなりすぎる場合があります。

セサミンを植物性エストロゲンとして摂取する際の注意点

セサミンなどの植物性エストロゲンが体内で効果を発揮するためには、腸内で分解される必要があります。
植物性エストロゲンは配糖体(グリコシド)と呼ばれる状態で存在するため、分子が大きすぎて受容体と結合できず、そのままでは体内で効果を発揮することができません。
セサミンも腸内で配糖体から非配糖体(アグリコン)という状態に分解されることで、植物性エストロゲンとして作用します。
植物性エストロゲンとして有名な大豆イソフラボンは味噌や醤油にも含まれていますが、発酵段階で非配糖体になるため、吸収が良いのが特徴です。
セサミンにも植物性エストロゲンとしての効果を発揮しやすくするために、あらかじめ乳酸菌で発酵・加熱させ非配糖体にしたサプリメントも存在します。
この処理を行うことで腸内で分解を経ずとも、セサミンは植物性エストロゲンとして体内で作用することができます。
乳酸菌で発酵させたセサミンが売られているのは、エストロゲン不足からくる不調を解消するためだったのです。

また、発酵処理がされたセサミンサプリ以外では、日頃から腸内環境を整えておくことで、セサミンの植物性エストロゲンとしての効果を得やすくなります。
腸内で配糖体を非配糖体に分解するのは乳酸菌です。
ヨーグルトやチーズ、納豆、味噌などの発酵食品を食事に取り入れることで、乳酸菌を増やすことができます。

上述のようにエストロゲン不足を補ってくれるセサミンですが、普段の食事で大豆製品を多めにとる方は摂取量に気をつけましょう。
どの食品にもいえることですが、過剰摂取は逆効果をもたらすこともあるからです。
逆に大豆が苦手な方は植物性エストロゲンとしてだけではなく、美肌やがんの予防効果もあるセサミンをとると女性ホルモン関連の不調を解消できるのでよいでしょう。
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