ローヤルゼリーとセサミンについて

健康食品として人気が高いセサミンとローヤルゼリー。
この二つを組み合わせたサプリメントが最近話題を呼んでいます。
セサミンとローヤルゼリーには、それぞれどのような特徴や相乗効果があるのでしょうか。
二つの成分について、詳しく解説します。

ローヤルゼリーとは

女王蜂の栄養源として有名なローヤルゼリーは、ハチミツのように甘みを持ちません。
ローヤルゼリーは働き蜂の咽頭から分泌される、乳白色のクリーム状の物質です。
この成分が注目されるようになった背景には、これを主食とする女王蜂の体長の大きさや寿命などがあります。
女王蜂は一般的な働き蜂の1.5倍もの大きさになり、寿命に至っては約40倍で毎日2000個の卵を産むことができます。
この女王蜂を支えるローヤルゼリーは、40種類以上にもわたる豊富な栄養素を含むことが特長です。
代表的な栄養素としては殺菌作用や更年期に効くローヤルゼリー特有のデセン酸や生活習慣病予防に効果的なアビシン、若返りホルモンとの別名がある類パロチン、必須アミノ酸などがあります。
ローヤルゼリーの効果としては筋力低下の防止、血流改善、高血圧の予防、生活習慣病の予防や免疫力の改善が挙げられます。

セサミンとは

セサミンはゴマリグナンと呼ばれるリグナン類の仲間で、ごまに約0.5%しか含まれない貴重な抗酸化物質です。
胃腸で分解されずに門脈から肝臓に取り込まれることで、直接肝臓で効果を発揮することが特長です。
老化や病気の原因である活性酸素は、人体最大の臓器の肝臓で約7割が発生します。
このため肝臓で抗酸化作用を発揮するセサミンは、効率的に活性酸素をコントロールすることができます。
セサミンの効果としては肝機能の改善、生活習慣病やがんの予防、育毛効果、更年期障害の症状緩和などがあります。

ローヤルゼリーとセサミンの相乗効果

ローヤルゼリーとセサミンを一緒に取る相乗効果の一つに、ローヤルゼリーの成分を安定化させることが挙げられます。
ローヤルゼリーに含まれるデセン酸は殺菌作用やコレステロール値の改善に効果的ですが、成分自体が不安定で酸化しやすいデメリットがあります。
他のオイルと比べてごま油が酸化しにくいのはセサミンの抗酸化成分のお陰ですが、二つを組み合わせることでこのデセン酸の酸化を防ぐことができます。

またセサミンとローヤルゼリーの共通した効果として
・肝機能改善
・コレステロールの低下
・エストロゲンを補う働き
・高血圧の予防
があります。

(1) 肝機能改善
ローヤルゼリーには豊富な栄養素の中に糖の代謝をサポートするビタミンB群が含まれています。
体内で糖分の代謝を行うのは肝臓です。
このため代謝に必要なビタミンB群を摂取することで、肝臓で糖分の分解・吸収がスムーズに行われるようになります。
またローヤルゼリーに含まれるアミノ酸は22種類にも上り、これらが肝臓の自己再生機能に役立つことで肝機能を正常化させます。
セサミンは肝臓で抗酸化作用を発揮することで、脂質や糖代謝を含めた肝臓機能をサポートします。
ローヤルゼリーと組み合わせることで、より多角的に肝機能を改善できます。

(2) 更年期症状の改善とコレステロールの低下
ローヤルゼリーに含まれるデセン酸は体内で女性ホルモンの受容体と結合することで、エストロゲンと同じ働きをします。
45歳~55歳がピークといわれる更年期症状は女性ホルモンであるエストロゲンが低下することで起こりますが、ローヤルゼリーのデセン酸が不足を補うことで、更年期症状の改善に役立ちます。
またエストロゲンは体内でコレステロールの調整に深く関わり、余分なコレステロールの再利用を進める善玉コレステロールを増やす働きがあります。
そのため、ローヤルゼリー固有の成分であるデセン酸を取ることで、エストロゲンと同じコレステロールの調整効果がもたらされます。

セサミンは植物性エストロゲンとして女性ホルモンと似た働きをするため、ローヤルゼリーと同様に更年期症状の改善に効果的です。
植物性のものと脂肪酸に由来するものを両方取ることで、エストロゲンの低下に伴う不快な症状に相乗効果が期待できます。
また、コレステロールに関してセサミンは肝臓で善玉コレステロールの代謝を促進し、悪玉コレステロールの合成を抑えることで改善します。

このようにローヤルゼリーとセサミンは違った方向からコレステロールと女性ホルモン・エストロゲンにアプローチすることで、より改善への効果が高まります。

(3) 高血圧の予防
ローヤルゼリーにはパントテン酸が含まれています。
このパントテン酸は、体内の血圧を調整する副腎皮質ホルモンの分泌を促す効果があります。
副腎皮質ホルモンが十分に分泌されることで、血圧が正常にコントロールされます。
セサミンにも血圧正常化に関する働きがあります。
セサミンの場合は血管の拡張作用と抗酸化作用による血管の老化防止により、血圧を改善します。
ローヤルゼリーとセサミンを組み合わせることで、ホルモンと血管の両面から血圧の改善にアプローチできます。

ローヤルゼリーの栄養価が、セサミンで足りない栄養素を補うほかにもローヤルゼリーの豊富な栄養素と組み合わせることで、セサミンの栄養価が強化されるメリットがあります。
栄養素は通常、一種類では機能せずバランスよく取り入れることで効果を発揮します。
セサミンにはないアミノ酸やビタミンなど40種類以上の栄養素を含むローヤルゼリーは栄養強化に最適です。
上述のようにローヤルゼリーに含まれるビタミンB群は、肝臓で糖を代謝させるのに欠かせない栄養素です。
セサミンによって肝機能が改善されても、ビタミンB群がなければ代謝を行うことは難しくなります。
肝臓が自らを修復していく自己修復機能をサポートするアミノ酸は、セサミンには含まれていません。
セサミンはすでにある肝臓の機能を向上させますが、ダメージを回復するためにはアミノ酸が含まれるローヤルゼリーがおすすめです。

せっかくサプリメントを取るなら、より早く効果を実感したいですよね。
そのためには相性の良い成分を組み合わせてあることも、製品を選ぶ際の指針となります。
自分に足りない成分を見つけて、健康増進を目指しましょう。
Column関連コラム一覧
トップに戻る