セサミンとビタミンEの相乗効果とは

抗酸化力が強いことで知られるビタミンEとセサミン。
ともに抗酸化力があるだけでなく、組み合わせることで相乗効果が望める成分です。
サプリメントなどでは一緒に入っていることが多いビタミンEとセサミンは、どのような効果を発揮するのでしょうか。
二つの成分が共にもたらす効果について、詳しく見ていきましょう。

ビタミンEとは

ビタミンは水に溶けるタイプの水溶性と、油分に溶けるタイプの脂溶性に分かれます。
水溶性の代表がビタミンCで、脂溶性ビタミンの代表がビタミンEです。
天然由来のビタミンEはトコトリエノールとトコフェロールに大きく分かれ、さらに4種類ずつに分かれることから、合計8種類が存在します。
この中で食物から取れるほとんどのビタミンEは、γトコフェロールとαトコフェロールが占めています。

不妊症の研究から発見されたこのビタミンEは、人の体では細胞膜に存在します。
高い抗酸化力があり、活性酸素により細胞が酸化されるのを防いでくれます。

また体内で脂質が酸化したものを過酸化脂質といいます。
この過酸化脂質は、細胞膜の不飽和脂肪酸と活性酸素が組み合わさることで生まれます。
過酸化脂質は40代を超えた辺りから急激に増え始め、生活習慣病や喘息、花粉症の原因になります。
ビタミンEは自身が酸化されることで、この過酸化脂質の発生を防ぐ働きがあります。

セサミンとビタミンEの効果の違い

セサミンとビタミンEは共に抗酸化作用を持ちますが、どのような違いがあるのでしょうか。

セサミンは胃腸で消化・吸収されずに主に肝臓で効果を発揮するのに対し、ビタミンEは細胞膜や血管において抗酸化作用を発揮します。
どちらも抗酸化物質ですが、活躍するメインの場所が異なります。
主に活躍する場所に違いがあるので、ビタミンEとセサミンを組み合わせることでより広範囲で活性酸素の害を抑えられるメリットがあります。

ビタミンEも肝臓に存在しますが、セサミンをあわせて取ることで肝臓のビタミンEを消費せずに済みます。

セサミンとビタミンEの相乗効果

(1)動脈硬化予防
セサミンとビタミンEの双方に、動脈硬化を予防する働きがあります。
動脈硬化は動脈内に中性脂肪やコレステロールが溜まり、詰まることや血管のしなやかさを失うことで血液が流れにくくなる状態を指します。
セサミンは肝臓で脂質の代謝を促進かつ合成を抑えることで、血液中の余分な脂質を減らし、動脈硬化を予防します。
ビタミンEは抗酸化作用により、コレステロールなどの血清脂質の酸化を防ぐことで、動脈硬化を予防します。
それぞれが違ったアプローチで動脈硬化の対策をしてくれるので、相乗効果があります。

(2)ホルモンバランスの調整
ビタミンEはホルモンの生成に関わるビタミンで、バランスを調節する役割があります。
一方でセサミンは植物性エストロゲンの一種なので、女性ホルモンのバランスを整えてくれます。
この二つは更年期に特に有効です。
更年期はビタミンEの体内濃度が減少します。
ビタミンEは、脳下垂体と呼ばれるホルモンの分泌や生成に関わる場所に作用することで知られています。
このため、ビタミンEを体外から補うことでホルモンバランスを整える働きがあります。

また更年期は女性ホルモンが大幅に減少する時期です。
この時期に女性ホルモンのエストロゲンと似た作用をするセサミンを取り入れることで、体内の女性ホルモン不足を補うことができます。
セサミンが女性ホルモンのバランスを整えることで、更年期症状の緩和に役立ちます。

このようにビタミンEとセサミンは、様々な面で相乗効果がある組み合わせです。
食事で両方を一緒に摂る方法もありますが、セサミンとビタミンEが一緒に配合されたサプリもありますので、上記のような相乗効果を得たい方はチェックしてみてください。
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