セサミンと明日葉の相乗効果

栄養はバランスが大事と言われますが、1種類だけだとどうしてもバランスが偏りがちです。
そこで注目したいのが明日葉です。
明日葉はカルシウムとマグネシウムが2:1の割合で吸収されやすいなど、栄養がバランスよくしかも豊富に含まれていることが特長です。
セサミンと組み合わせることで、どのように効果がパワーアップするのか詳しく見ていきましょう。

明日葉について

明日葉というと青汁の原料以外には聞きなれない野菜ですよね。
しかしこのセリ科の多年草は、野菜の王様と呼ばれるほどビタミンやミネラルだけでなくタンパク質など多種多様な栄養素を含んでいます。
江戸時代に天然痘を予防するため、薬としても用いられたという歴史もあります。
特に茎を切った時ににじみ出る黄色の液体には、明日葉にしか含まれないカルコンという抗酸化物質が含まれていることで有名です。
カルコン以外にも明日葉は、健康に効果的な香りの成分クマリンが含まれています。

・明日葉の効果
明日葉は栄養価や抗酸化力の高さから、デトックスや生活習慣病対策に向いています。
また明日葉特有の抗酸化成分カルコンには血流改善と脂肪の吸収を阻害する効果があることから、ダイエットやメタボリックシンドロームの予防にも効果的です。

最近、注目されているのは明日葉の香り成分クマリンの脳の老化に対する作用です。
人間の脳には老化を抑制するNGFという成長因子が存在します。
この成長因子を促すのがクマリンで、脳のアンチエイジング成分として研究が進んでいます。

セサミンと明日葉の相乗効果

セサミンと明日葉は相性が良く、組み合わせることでより強力に老化や病気を防ぐことができます。
これら2つの成分の相乗効果を見ていきましょう。

・メタボリックシンドローム予防
私たちの脂肪細胞には、アディポネクチンと呼ばれるメタボリックシンドロームに対抗するホルモンがあります。
アディポネクチンが作用することで脂肪の燃焼や血糖値の低下、血管の拡張による血圧低下などの効果がでてきます。
このホルモンの産生を高める作用が、明日葉に含まれる抗酸化成分カルコンにはあります。

またセサミンには肝臓の代謝機能を改善することで、血液中の中性脂肪を下げる効果があります。
中性脂肪は内臓周りに蓄積されるとメタボリックシンドロームの原因になります。
カルコンがアディポネクチンと呼ばれるホルモン産生を促し、セサミンが中性脂肪を下げることでメタボリックシンドロームの原因である内臓脂肪を効果的に減らすことができます。

・アンチエイジング効果
加齢とともに私たちの体の機能は、日々衰えていきます。
この老化の原因とされているのが体内で発生する活性酸素です。
成人で1日に約100ℓ発生するのに対し、この活性酸素を抑えるSOD酵素の働きは30歳代をピークに年々弱くなっていきます。
このことから活性酸素の害が40歳以降に目立ってきますが、抗酸化成分を食事から補うことで活性酸素に対応することができます。
セサミンは肝臓で大量に発生する活性酸素を抑えることで知られていますが、明日葉に含まれるカルコンやクマリンも体内で抗酸化作用を発揮します。
また明日葉にはカルコンなど以外にも、抗酸化成分として働くビタミンB群が豊富に含まれています。
これらのことから青汁などでセサミンと明日葉を取ることで、より強力に老化を防ぐことができます。

・デトックス効果
腸と肝臓はデトックスでポイントとなる臓器です。
解毒を司るのは肝臓ですが、肝臓に毒素が運ばれる前に腸の免疫機能によって有害物質が排出されるからです。
つまり腸が正常に機能していないと、肝臓の負担が増加することになります。
明日葉にはケールの1.5倍もの豊富な食物繊維が含まれており、腸でのデトックスを促進する働きがあります。
またセサミンは肝機能を改善することで、解毒を促します。
これらのことから明日葉とセサミンにはそれぞれ腸と肝臓に作用することで、デトックスを促進する効果があります。

明日葉は日本が原産ですが、伊豆などの一部の地域を除いて普段は目にすることがない野菜です。
日常的に取るなら明日葉を原料に用いた青汁がおすすめですが、セサミンと組み合わせることで相乗効果があるため、セサミン入りの製品も販売されています。
野菜不足を補うためにも、セサミン入りの青汁で健康的な生活を送りたいですね。
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